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カーペンターズ

ちょっと前に放送されたアナザーストーリーズのカーペンターズの回を見ました。
活動期間は14年間だったらしいけど、老いも若きもたぶん彼らの音楽は知らない人は少ないでしょう。

初来日のときに、時間がおしてしまい、大トリの彼らの出番になったときに終電の時間となりお客がゾロゾロ返ってしまったのに、8曲歌いこなし文句も言わずにアメリカに帰っていった話、それを見て、ディレクターが「絶対彼らの歌を1位にして見せる」と決意した話。音楽づくりやピアノの天才だった兄とボーカリストとして天才だった妹。そして完璧主義だった兄と妹は、レコードと同じクオリティをライブでも完全再現するべく、常に「カセットテープレコーダー」を持ち歩き、忙しいから移動時間中に音をチェックして完璧を目指していたらしい。(新幹線のグリーン車でもそれをやり、音が大きいと車掌さんに注意されたらしい)実際にこれほどのクオリティでライブしていたグループは他にないでしょうと関係者が言っていた。
兄は完璧な演奏を求めて不眠症になり睡眠薬が離せなくなり、妹カレンはそれに加えて体型に悩み、拒食症になり結局心不全で亡くなる。

「この不完全な世界で完璧を求めている。そしておばかさんなことに、それが見つかると思っているの」

という「青春の輝き」の歌詞は、学生時代から一緒にジャズバンドを組みのちに彼らの作詞家となるジョン・ベティスという人が、カレンに暗示的に向けて書いた詞だと言っていた。
完璧を求めた故に、あれほどの歌が生まれ多くの人に愛された。
彼らはしあわせだっただろうか。あれほど完璧を求めなければ、もっと楽に楽しく生きられたのに。
と多くの人は思うけど、私は、これが彼らの選んだ道であり、あの時点で完璧を求めないという選択肢はなかったと思う。
結果的にカレンは命を削って短く太く生きた。
これでよかったとは決して思わないけれども、こうするしかなかったのかもしれない。
世の中は皮肉なもので、こういうケースは枚挙にいとまがない。
カレンの歌声は、この番組に出てきた全員が言っていたけれども、個性的にしようとか上手く歌おうとかせず、心のあるままにまっすぐ歌うことで、人の心にそっと寄り添うことのできた歌声だった。それはカレンの内面から発せられるものだったと言っていた。
番組中に「青春の輝き」や「Close to you」が流れたが、心が乾いているときに聴くこの歌声は沁みた。ものすごく沁みた。涙がこぼれた。カレンやリチャードの思いを知った上で聴く二人の音楽は心にそっと入り込み、やさしさと穏やかさで満たしてくれた。
この番組を見てよかったと思った。

by yoshi_hisaM | 2017-05-31 23:58


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